2007年8月20日月曜日

群馬太田市・さざえ堂

群馬・太田市に曹源寺というお寺があります。ここは、非常に変わった建築様式のお寺なので前から興味しんしんでした。
何が変わっているかというと、さざえの形が螺旋を描いているような建築なのです。つまり、参拝者がお寺の一階からぐるぐるとまわりながら、てっぺんまで上っていくわけ。てっぺんの三階に着いたら、今度は上ったのとは別の道をおりていく。らせんの形態です。
そのぐるぐる歩くときに、仏像や、お経やありがたいものがたくさん拝観できるわけです。

ちょうどNYのグッゲンハイム美術館の構造と一緒。もっともあちらは、最初にてっぺんにまず上がって、ぐるぐると降りながら、美術品を鑑賞しますが。グッゲンハイムの建築をしたライトは、日本に長く滞在したこともあるので、ひょっとしてさざえ堂からヒントを得て設計したのかもしれませんね。

さざえ堂の形式のお寺は、会津と熊谷にもあるそうですが、この太田のさざえ堂が日本一(といっても三つしかない!)です。

実際に行ってみると、ただの三階建てのお寺にみえます。でも、お寺というのは平屋のものが多く、三階建てというのはめずらしい。(さざえ堂のHPの写真をみてくださいね。)
堂内は、たくさんの観音さまが安置されていて興味ぶかい。
個人的には、それぞれの観音さまの上に一つ一つにある風景画と仮名まじりの和歌の書体が美しく興味をひかれました。

それとこのお寺がとても良かったのは、お札やお守りなどを売っておらず、妙に観光地化していなかったこと。それから、ひなびているのに、お寺の人や近所の人がきちんと手入れしているのがみうけられたことです。ちょうど女郎花の季節で、うっそうとしたお寺のまわりの庭に黄色い花がとてもきれいでした。
あじさいの木もたくさんあって、梅雨時に来たらまた味わいがあるだろうなと思いました。

旅行に行くと、古くてほどよく時代を経たお寺がたくさんあります。このさざえ堂もとても素敵なお寺でした。

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