2008年9月28日日曜日

景色


ここ2年くらい、用があって群馬によく行くようになった。
それまでは東京より北って、あんまり行く機会もなかった。仕事でたまに碓氷なんかに行く程度。正直東京より北の地方はこわかった、でも行ったらだんだん好きになってきた。

東武線に長いことゆられて群馬へ行く。東武伊勢崎線というやつである。
車窓にひたすら、関東平野の緑の田んぼが広がる。この景色が絶景。
緑の平野の先のほうに、赤城の山や日光の山や妙義山が遠くに連なっている。

余談だけど、全国に田んぼはあるけど、どこの地方もみんな独特の雰囲気がある。写真だけみても大体どこの地方だからわかるから不思議だ。

群馬や北関東の田んぼは、とにかく緑、で空が白っぽい気がする。田んぼや麦畑がとにかく緑でどこまでも平たい土地。
私は「リリイシュシュのすべて」という映画大好きだけど、この映画にはこの辺りの田んぼがよくうつっている。

別に東武線に乗車している間中、田んぼを見ているわけではないが、とにかくこの景色がごちそう。

2008年9月21日日曜日

刑務所の中

古本コーナーを見ていたら、花輪和一の「刑務所」シリーズのマンガが!
これを買ってモスでゆっくり読もうと買って帰った。

やっと気づいたんだが、私がこないだ読んだのは「刑務所の前」
今回は「刑務所の中」
どっちも面白いけどね。

「前」は、安土桃山時代と花輪さんの受刑時代が脈絡なく入り混じっている。
「中」は純粋に刑務所の中のみ。

個人的には「前」が衝撃を受けた。が、登場人物があまりにも自分と重なってキツイ時もあるんだ。
「中」は本当に楽しい。
こういう花輪さんの客観性と観察力がすごいと思う。そして脳天気さがたまらん。

特に甘いものの描写がすごい。受刑した人は、どんなに甘いものがダメな人でも、甘党に大変身する、と聞いていたが本当なんだな。

ダダカン2

東高円寺の第二会場までダダカンをみにいった。(27日(土曜)まで。)
銀座の第一会場とそう変わりはない。でも、うちの近所でやっているというのが嬉しい。
観ていて気がついたんだが、ダダカンさんは周りの人にすごく愛されているようだ。


パフォーマンスで一度精神病院に強制入院させられ、またパフォーマンスで強制入院させられそうになり、弟さんが必死で弁護して免れたとか。

息子さんが幼児の時描いた絵から、自分の作品をつくっているものは、すごく子供への愛情が伝わってくる。

ダダカンさんの兄弟が、広告はがきで作った迷子札(ダダカンさんがどっか行っちゃってもわかるように)。

友達に出した、メールアート(ハガキや便箋にいろいろ下ネタっぽく楽しいものがいろいろくっついている。)


それらを見てなんかすごくそういうものを感じてしまいました。
かといって、よくある「感動できる」ような展示ではないです。
ダダカンさんの作品はやっぱり、キツくてドエロで。
でもだからじわっとした愛情を感じてしまったのかも。

2008年9月16日火曜日

最近気になった

先週ひさびさに超自発的に、ギャラリーにでかけた。(ものぐさなので、自分からなかなかギャラリーに行かない。)

ダダカンさんの鬼放展。たまたま酒席でチラシをみて、どうしても行きたくなってしまったのだ。キレててかっこいいなー、と行ってみた。第一会場の銀座へ。
もちろんかっこよかったが、同時にとてもカワイイ人でした。影響が大きいんだけど、同時にとてもカワユイ人だなあ、と観にいって、ほほえんでしまった。

あの60年代の、「殺すな」という紙をもってスタスタ歩いているのも、どこかひょうひょうとしていて、それがよけい目について忘れられんのです。
第二会場の東高円寺は、我が家のそばなので、週末行ってきます。

最近のかなりのヒットです。第一会場の銀座は20日(土)までの企画。みな、いそげ!!

●ダダカン2008 糸井貫二・人と作品 鬼放展
第一会場・銀座2008年9月8日(月)-9月20日(土)
ギャラリー・アーチストスペース
第二会場・東高円寺2008年9月14日(日)-9月27日(土)
ギャラリーPara GLOBE

2008年9月7日日曜日

オーガニックコットン


さて、久々に「今」の話です。

このTシャツ、阿部つよし氏(笑)デザインのTシャツです。
これはオーガニックコットン製、なんですが、今までは「オーガニックコットンって、そんなにいいの?」と思っていた私。

でも着心地が格段に違うんです。まず汗の吸い取りが抜群。この猛暑なのに全くベタベタしません。
「だから、オーガニックコットンって大騒ぎするんだー」と、納得しました。

昔はテロっとした化繊が好きだったんだけど、最近は木綿とか好きになりました。夏は麻がいいっていう人もいるくらい、結構素材って大事なんだと実感しました。ちょっとこの素材のよさはびっくりです。

背中の記憶

私は半年くらいから三歳まで、千駄木で過ごしました。なぜか大人になってからまたその界隈に、よく来るようになりました。

最初びっくりしたのは、街の雰囲気があまり変化がないこと。(ただし仲町通りは、趣味のいい通りがとてつもなく下品になってしまいましたが。)松坂屋とか寛永寺のあたりや根津千駄木は、全然かわらない。
建物がそのまま残っているってわけじゃあないんですけど。
でも雰囲気があんまし変わんないのです。

根津や千駄木に行って歩くと、本当にあのひなびた雰囲気が変わらない。夕方になってくると、白熱灯やそれに照らされる庭の松の樹や瓦屋根、こじんまりした商店街。冠木門のある家。

そういえば今も忘れない記憶があります。2歳くらいの時、夜に熱を出したことがありました。母がねんねこを着て、私をおんぶして、お医者さんへ連れて行ってくれた記憶。
その背中から千駄木の夜道を見ていました。ほんの30秒もない記憶です。

文京区 本郷館

本郷館 に行ってきました。
(といっても連れていってもらったのですが)

本郷館は、70あまりの部屋のある、木造の建築物。建てられたのは明治、とにかくデカイ!!
当時は高級な下宿だったそうです。

地下鉄「本郷三丁目」駅と「東大前」駅の間、本郷通りの東大正門の真向かい、細道を奥に進んでいくと、ヤツは建ってました。
「お、大きい!!」夜なので暗くて大きい建物がぬっと。
19時頃行ったので早い時間のせいか、あまり部屋に電気はついてませんでしたが、それでもチラホラ、やっぱり住んでいる人がいるんです。
木造でこれくらい大きい建物って、やっぱり寺院とかくらいしかないんじゃないかな。


現在は新規住人は募集していないとのこと。ちょっと残念です。たまたま本郷館からでかけていく人に遭遇。30代くらいの研究者風の男性でした。うらやましいな。

現在は取り壊しに関し、裁判中だそう。どうか残ってほしいです。
ちなみに本郷館のまわりも、いい感じの旅館や洋館がちらほら。いい町なんだなと思いました。

2008年9月6日土曜日

自由が丘へ

最近、体調がいまひとつだったんだけど、「そういえば首のあたりが痛いよなあ」と思い、今日は久々に通院。
愛車お買物号に乗り、自由が丘の村田治療室へ。
「首と右足首がゆるんでるよ。」といわれ治療していただく。
二言三言会話して、あとはひたすら治療。こういうのが非常に楽。
いつもながら、シンプルで簡潔な先生をみるとほっとします。名医です。

祖母宅へ行くので、ピーコックでお買物。そういえばここのピーコックはトモエ学園のあったところ。
そばにあるモスでお茶。まだ10時なので日の光もさわやかである。

祖母宅で草むしりなど(ていうか、低木ひっこぬき)。猛暑でぬいてもぬいても成長が早い。

快調なんだがやっぱり疲れやすい。こういう時とばさない方がよいので、少しペースダウンしておく。
来週は乗り切れますように。

2008年9月1日月曜日

技を盗む

よく職人仕事は「盗んで覚えろ」と言います。


私なりに感じたのは「盗んで」というのは、悪い意味でなく、露悪的に言ったものだということ。

体を使う仕事は、口で説明するのがむつかしく、また一度では伝わらないことが多い。
おまけに、何度も失敗しながら、痛い思いをしながら覚えるものだからです。(もちろん故意にいじわるされることもあります。)

数週間かけてしあげた現物をみせてはじめて
「これ全部ほどいてやり直してきてね」
とか、こういうのも何も考えずにあたりまえにやり直す。するとまあ、まず一生この作業に関して、間違えることはないわけです。(ただし見せる前は、不必要に緊張。)

私はもの覚えも悪く、とても不器用なので、こういうことは毎回。もうあまり深く考えないことにしました。世の中は愚鈍な方がいい事もあるようです。


もしいくら親切ッ気を出して、はじめから師匠が丁寧に教えても、双方の語彙や価値観が違うと伝わらない。


こないだこんな事がありました。初めてやる仕事を師匠と2人で教わりながらやることに。はじめは私だけ、横で師匠が口を出しながら作業をしていました。
しばらくして師匠もそれをやりだしたら
「あ、やって思い出したけど、これ逆のやり方してくれる?」
その後で
「私も忘れっぽいから、実際に目にしたりやったりしないと思い出さないのよねー。」
と。
もの覚えが悪いのは、私だけじゃないんだとなんだかひと安心。


あと、たぶん双方の関係が悪いと、本当に「盗む」しかないみたいです。