2009年11月23日月曜日

所有

土曜日に、家の不用品を片付ける。少し気持が楽になりました。

子供の頃から、物を少なくして育てられたせいか、あふれかえっているとすぐに整理をしてしまいます。引越しが多かったからと母の教えのせいか、たくさんものを持つのはいけないという意識が消えることがない。
といっても、現実にものはすぐに増えてしまうんですよね。あくまで私の理想の話です。

逆に、そういう意識がない人がうらやましくもあります。

今家にあるもので、かばんひとつで生活するようになったら、必要なものはほとんどないです。大事な形見や思い出の品、これもあるうちだけ大事にと決めている。

最近

ひさしぶりです。

最近、自転車に乗っていたり、走っていたり、何か作業したり、そんな時にここに書くのに非常にいいことが浮かぶ。

でも書かない。書くと、何か大事なものが逃げる気がします。それに実際に紙に書くより、キーボードに打つのは安易すぎて。簡単に書くのが惜しい気がするんです。

何でもあらわにすると、そのものの真意は逃げる気がします。大事に温存して感謝して推敲する日々・・・。

2009年11月1日日曜日

さびしかった事

仕事でとてもさびしかった事がありました。

お稽古で担当している生徒さんの中で、一番古くからの担当の生徒さんたちとお別れ。
私が新クラスを担当することになり、別の担当のクラスと一緒になる事に。

古い体質の会社なので、私は拒否できず。
たかが担当変更だけど、私はこの生徒さん達にとてもお世話になりました。会社の人が誰も信用できなかった時に、ずいぶん陰でかばって下さったり。尊敬できる方たちばかり。

今回の移動で私が大変さびしく思っていたら、皆さんも同じことを言ってくれて。そう言ってもらった事を喜んで、また前向きに消化しましょう。
いい人達に会えた事に感謝して。

朝に

最近ずっとだるかったり、沈うつな日が続いていました。こういう時は、何をしても度が過ぎる傾向になるので、あまり無理しない様にコントロール、なのです。

動き回らずにじっとしていようと、なんとなく小説を手にとって読んだら、はまってしまって。読みすぎて、本の世界観をひきずっていました。ゆうべまで沈うつで、今朝になって「これは小説の読みすぎでは?」とはたと思いあたりました。

朝が来るっていいですね。今朝は出勤前にジョギングをしてみました。そんな時にはた、と気づくことが多いです。
朝は、想念や行きたくない方向への橋を流してくれます。そういう思いもとても大事なんだけど、ひきずられてコントロール不可になっては、毎日を過ごせないのです。

晩秋の澄んだ朝に感謝です。

『浮草』

1959年製作の小津映画です。先日観たのだけど、時間が経っても余韻の残る映画でした。

昭和30年代の、三重の町が舞台。でも、うまく言えないけれど、江戸時代のような感じがします。
…。牧歌的というか…。
なんというか、三島由紀夫の『潮騒』とか、上野の山に囲まれた不忍池を思い出す。箱庭のような楽園を描いているんです。

旅芝居の一座が小さな町にやってくる。座長は、この町に女とその息子がいる。まれに彼は息子を見たくて公演にやってくる。芝居一座の主演女優が今の座長の女で、嫉妬でトラブルが発生するという話。

ラストまで観て思いました。昔はしょうもない事をしても、それに流されずずぶとくひょうひょうと生きていく事が受け入れられたんだなあと。
今の常識とはまた違う感覚なんだけど、むしろおおらかでいいなあと。

小津映画にしてはめずらしく、あまりモダンではないのですがとっても佳作です。
地味だけどいい映画です。