2008年1月3日木曜日

サンセット大通り

(1950年、監督ビリー・ワイルダー、出演グロリア・スワンソン)

珍しく、DVDを借りる。いつも借りに行くと、なにを観るかまよっちゃうんだが、今日は「サンセット大通り」を借りに行くと決めていた。デビッド・リンチが影響を受けた映画というので。それからこの「サンセット大通り」の主演を蹴った女優の話も読んだから、どうしても観たかったのだ。

観終わった後にすぐ「市民ケーン」と同じような感覚がした。ちょっと背筋が寒くなるのだ。そして長いこと後を引く映画なのも同じ感覚である。

狂ってしまう大女優や、彼女にどんどん飼い殺しにされていく男とか。時代に取り残された、骨董品フリークスみたいな人がたくさん登場する。しかし、意外とイイ人が多い映画である。そのヘンも面白かったな。

ちょっとカタコトな執事も、ヒモになる男に意外なまでに優しかったりする。ヒモ男も意外と誠実実があったりする。大女優が再起をはかって会いに行く、大監督もいたわりの優しさがある。そんなところがチラっと見えるのがよかったな。この優しさがあまりオーバーだとイヤミなんだろうな。

暖かさとフリークス趣味が同居しているところが、この映画が後を引くところかもしれない。

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