2007年4月13日金曜日

道その2(前)

こないだ古本屋で天本英世さんの本「スペイン回想」を見つけた。スペインと天本ファンの私は即買いでした。

天本さんは、ご本人は嬉しくなかったようだが「仮面ライダー」に死神博士の役で出ていたりする。私としては「麻雀放浪記」に出演しているのがすきである。中野や高円寺、あたりによく出没していて、かなり不思議な人である。もうちょっと長生きしてほしかったな。
自分の家が、あまりにも老朽化しているからそこに本や荷物を置いて、寝泊りは知り合いのクリーニング屋さんの2階。しかも、朝になればお店の迷惑だからと、さっさと出かけ、夜にまた帰って寝ていた。執着のない生き方、かっこよすぎです。
私も人生の終わりは、一人でどっかで朽ち果てたい誰に看取られないで死にたい願望があります。でも、人間死に方を自分で選ぶことはできません。仮にこういう人生を送れるとしても、それを実行するのは本当に難しいことです。


で、その本を買おうとしたらお店の人に話しかけられた。「うちの店、天本さんよく来ていたんですよー。」
「えー!!」

私も昔、中野でフリーマーケットに出店していたら、天本さんが何回か来た。琳派の柄のナイロン柄シャツをほしそうにしていたが、3000円という値段は高 いらしく、少し値下げしたが、彼は買わなかった(後で、タダで上げればよかった、と後悔。)
それから、バザーで買って過剰装飾でもてあましていた、キリストのご絵を売りに並べていた ら、「キリストもこんなところで売られるとは、末世よのう・・・」などと言われ、結構恥ずかしかった。今ならもうしません、天本さんごめんなさい。

私は天本さんはそんな恥ずかしいシチュエーションでしか、お見かけしていないのです。

0 件のコメント: