2008年9月7日日曜日

背中の記憶

私は半年くらいから三歳まで、千駄木で過ごしました。なぜか大人になってからまたその界隈に、よく来るようになりました。

最初びっくりしたのは、街の雰囲気があまり変化がないこと。(ただし仲町通りは、趣味のいい通りがとてつもなく下品になってしまいましたが。)松坂屋とか寛永寺のあたりや根津千駄木は、全然かわらない。
建物がそのまま残っているってわけじゃあないんですけど。
でも雰囲気があんまし変わんないのです。

根津や千駄木に行って歩くと、本当にあのひなびた雰囲気が変わらない。夕方になってくると、白熱灯やそれに照らされる庭の松の樹や瓦屋根、こじんまりした商店街。冠木門のある家。

そういえば今も忘れない記憶があります。2歳くらいの時、夜に熱を出したことがありました。母がねんねこを着て、私をおんぶして、お医者さんへ連れて行ってくれた記憶。
その背中から千駄木の夜道を見ていました。ほんの30秒もない記憶です。

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